「産まれたばかりの赤ちゃんの耳が、ペタッと前に折れ曲がっている」「成長とともに自然に治るのか心配」と不安に思っていませんか?それは「折れ耳(おれみみ)」と呼ばれる、生まれつきの耳の形のバリエーション(耳介形態異常)かもしれません。
折れ耳は、生まれつき耳の軟骨の形や発育に特徴があることで起こります。多くの場合、聴力に直接影響するものではありませんが、見た目や将来的なメガネのかけにくさなどが気になることもあります。
当院では折れ耳の矯正装具による治療や手術は行っておりませんが、赤ちゃんの耳の状態を診察し、必要に応じて治療に対応している形成外科を一緒に選定し、ご案内することが可能です。
折れ耳の治療は、赤ちゃんの月齢によって選択肢が変わります。特に生後早期は装具による矯正を検討できる大切な時期です。
「どこに相談すればよいかわからない」という親御様も、まずはお気軽にご相談ください。
【秒速トリアージ】その症状、放置で大丈夫?今すぐ受診すべきサイン
現在の状態から、受診の緊急度を判定します。まずはご自身のお肌をご確認ください。
- 【今すぐ受診】
- 耳の穴が完全に塞がっている、または耳自体の大きさが極端に小さく構造が未発達である(「小耳症」や聴力低下の疑いがあるため、専門機関での評価が必要です)。
- 【早めに皮膚科へ】
- 生まれつき耳の上が前や内側に折れ曲がっており、手術をせずに「装具」で形を整えたい(軟骨が柔らかい生後早期が勝負です)。
- 耳の軟骨が尖っている(スタール耳)、頭に埋もれている(埋没耳)などの変形がある。
- 【様子見・早めの相談】
- 小学校に入学し、本人が「耳の形が気になる」と言い始めた。
- マスクやメガネ、帽子をかけると耳から外れてしまう。
即回答!折れ耳の「よくある疑問」
Q. 放置していれば自然に治りますか?
軽度の場合は、成長とともに目立たなくなることもあります。ただし、折れ曲がりが強い場合は自然に改善しないこともあります。
Q. 聞こえに影響はありますか?
一般的な折れ耳は、耳の外側の形の問題であり、聴力に影響することは通常ありません。ただし、耳の穴などに別の異常がある場合は、聴力検査が必要になることがあります。
Q. 手術をしないで治す方法はありますか?
生後間もない時期であれば、専用の耳介矯正具を使用して形を整えられる場合があります。軟骨が柔らかい早期に治療を開始することが重要です。
Q. 東京駒込皮膚科クリニックで治療できますか?
当院では折れ耳の矯正装具の装着や手術などの治療は行っておりません。ただし、診察によって耳の状態を確認し、ご希望に応じて折れ耳の治療に対応している形成外科を一緒に選定し、ご案内することが可能です。
【専門医の解説】折れ耳の原因とやってはいけないこと
折れ耳は、先天性(生まれつき)の耳介形態異常の一つです。お母さんのお腹の中(子宮内)にいる時の体位による圧迫や、生まれつき耳の軟骨の発育が弱く柔らかいことが原因で起こります。
絶対にやってはいけない「禁忌(きんき)」は、自己流で市販の絆創膏やテープを使って無理に耳を引っ張って固定することです。赤ちゃんの皮膚は非常に薄いため、すぐにかぶれたり、皮膚が剥がれてただれたりしてしまいます。
当院のこだわりは、「治療の選択肢を適切に提示すること」です。形だけの問題であり命に関わる病気ではないため、ご家族の希望を第一に考えます。矯正を行う場合は、生後数週間の「自然矯正力が高い時期(ゴールデンタイム)」を逃さないよう迅速に対応します。
【鑑別疾患比較表】折れ耳と似た病気の違い
耳の形が異なる代表的な状態の違いを表で確認しましょう。
項目 | 折れ耳 | 小耳症(しょうじしょう) | 外傷性の変形 |
主な原因 | 生まれつき軟骨が弱く、曲がっている | 生まれつき耳の構造自体が未発達 | 生後の物理的な圧迫やケガ |
見た目の特徴 | 上部が前や内側に折れ曲がっている | 耳が極端に小さい、または無い | 生まれた時は普通だったが後から変形 |
聴力への影響 | ほとんどの場合、影響なし | 耳の穴が塞がっていると難聴の可能性 | 影響なし |
治療のタイミング | 矯正具なら生後1〜2ヶ月以内 | 成長後(10歳頃〜)に軟骨移植手術など | 気づいた時点で早めに対処 |
経過シミュレーション:初診から完治まで
折れ耳が気になった場合、当院では以下の流れでご案内します。
① 当院での初診・診察
赤ちゃんの耳の形や変形の程度、月齢などを確認します。必要に応じて、専門的な評価が必要かどうかも判断します。
② 形成外科の選定・ご案内
矯正治療を希望される場合は、折れ耳の治療に対応している形成外科を一緒に選定し、ご案内します。
③ 専門医療機関での治療
紹介先の形成外科で詳しい診察を受け、装具治療やその後の経過観察などを行います。
当院は治療を実施する施設ではありませんが、赤ちゃんの耳の形に関する最初の相談先として、適切な専門医療機関につなぐお手伝いをいたします。
まとめ|赤ちゃんの折れ耳は早めの相談が大切です
折れ耳は、生まれつき耳の軟骨の形に特徴がある状態です。
多くの場合、聴力への影響はありません。
軽度の場合は自然に目立たなくなることもありますが、改善しない場合もあります。
生後早期は、専用装具による矯正を検討できる大切な時期です。
自己流でテープを貼って矯正することは避けましょう。
当院では折れ耳の矯正治療そのものは行っておりません。
診察後、治療に対応できる形成外科を一緒に選定し、ご案内することが可能です。